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 90分続くわけが無いし、今から90分持たせる走力を鍛えるのは厳しいだろう。出来たとしても、0-0や0-1では何にもならない。サッカーの本来の目的は相手ゴールを揺らすことだ。守備に奔走するのは、次の「ゴール」という本来の目的への手段に過ぎないはずだ。マタイセンが言うように、序盤のプレッシングや中盤でのパス回しは(そこそこ)良い。だが、体力が落ちた後は惨状だった。

 前半はプレスも良く効いて、パスワークからゴールを窺うようなシーンも多かった、ように見えた。オランダは瞬発的にスピードを上げて2,3人でゴールを鋭く狙うシーンはあったが、厳しい攻めの時間帯は少なかった。所詮相手は日本だからと、調整のために流していたのは明らかだったが、そこを突いてオランダを叩き起こすゴールが無かったのが非常に残念。

 ずっと同じパターンで動き続け、ゴール前に迫ってもなんとなくボールを失う。シュートも力無し。残念なのはゴールの匂いが感じられないということだ。チームの取り組みとして、中盤のボール回しで崩しチャンスを窺うのだろうが、それがほぼ封じられた時は本当に手詰まりになっている。相変わらず攻撃の手数が多くてディフェンスに準備時間を与えるし、オランダクラスだとちょっとした時間で態勢は整う。

 0-3という結果は勿論残念だが、攻撃面での意識・精度の変化が感じられなかったのが、毎度のごとく残念だった。ボールを奪ってからが重要で、少ない手数で少ない人数で精度の高い攻め、できるだけ正確なフィニッシュに至る。勿論、相手が世界クラスになれば正確なシュートなんて数本だろうが、大事なのはゴールへの強い意識・意志だと思う(これは常に記してきたが)。

 ガーナ戦を前に、攻撃に関しての意識を選手間で確認したようだが、ようやくといった印象だ。今までも無かったはずは無いだろうが、試合には表れていなかった。ただ“ゴール前の迫力”というのはただ人数を懸けるだけでなく、前述のように少ない人数でも鋭くゴールを狙える精度とか、多彩なパターン(緩急、サイド、エリア内外、バイタル)とかだろう。

 ガーナはW杯予選に集中し、そしてその試合で本大会出場を決めた。日本戦のモチベーションは高いとは言えず、テスト・調整の意味合いがかなり強いだろう。現地正午開始の異例な試合を、日本はどのような試合にするのか。
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Category : スポーツナビ+ブログ  [2009/09/09(水) 17:30] | TrackBack:0
 中3日でのカタール戦は1-1のドローだった。開始早々にカウンターからオウンゴールを誘い日本が先制。しかしその後はサイドを破られたり、日本の生命線のはずのパスワークも乱れた。コンディション不調で中盤の不和も重なり、無駄なディフェンスを強いられさらに疲れていった。疲れによる連携ミス・パターン硬直化、判断の遅れが目立った。それでも日本は、90分通してゴールにチャレンジし続けた。

 個人的には「勝負に徹する」ことに期待をしていた。しかし現実にチームがこの試合の目的を何とするかは別で、テストならテスト、流すなら流すでよかった。長谷部出場停止・遠藤リタイヤで、図らずも中盤はテストケースにならざるを得なかったが、全体的にはどうしたかったのだろう。

 ウズベク戦ほどではないものの、カタール寄りな笛が散見された。しかし試合が進めば、笛を吹いてもらえないのはわかっていたはずで、それをどう打破するかを改めて見たかった。投入された本田・松井は個人突破に期待がかかる。が、それは日本のパスワークがあって、アクセントとして個人技が光るのだと思う。ある程度攻撃が活性化されたが決め手にはならなかった。パスワークが活きている状況なら、また違っていたかもしれない。カタールはなかなか躍動し度々ゴールに迫ったが、決定的チャンスを逸してくれたおかげで、敗戦には至らなかった。

 「勝負に徹する」というのは、ホーム6万人の前でも残り88分1-0を無難に流すという徹し方もあった。それはそれで「覚悟」と捉えられるだろう。興行的には…だが。結果論とは言え1-1で失望されるなら、白けても1-0で“勝ちきる”地力をみせればまだ評価できた。不調なら不調なりの試合運びがあるはずだ。テストと開き直って、“ごっそり”スタメンを入れ替えたほうがまだ明確だった。

「対戦してテクニカルの部分では高い資質を持っていると思った。しかしそれを世界相手にしていく場合改良する点がたくさんあると思う。技術レベルに満足していてはいけないと思う。それと同時にプレスをかけられたり、仕掛けられたときに対抗できないから、アスレティックな部分でももっとやっていかなくてはいけないと思う。
 それと、日本は相手からプレスをかけられると道を見失うところがあると思う。ゲームをどこにもっていけばいいのかわからない点がある気がするので、そこを変える必要があると思う。(以下略)」
 ――ブルーノ・メツ(試合後会見、J's GOAL)

 試合中にゲームプランを替える流動性というか、そういう時のピッチ上での選手間の疎通というか、そういうところも深めてほしい。岡田監督は1-0でコントロールすることはせず、チャレンジし続けろと語ったようだが、本大会に向けたチャレンジって攻撃姿勢だけなのだろうか。どこかの場面でリスクを共有し、押し込む時間帯を作るのはいいと思うが、通して得点を狙い続けるのはどうかと思う。

 次の豪州戦は「1位突破」「最終予選有終の美」「ドイツでのリベンジ」など、それこそ無意味なプレッシャーがより声高になりそう。カタール戦が残念だっただけに、バックアップメンバーの奮起に期待したいが。
Category : スポーツナビ+ブログ  [2009/06/11(木) 23:30] | TrackBack:0
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日本代表、世界最速でワールドカップ出場決定!!

 そんなものに意味は無いが、ノルマを1試合目で達成できたことは喜ばしい。まさにアウェーな雰囲気だったパフタコール。怒号にも似た男達の声援は、国歌吹奏が始まったことも気づかないぐらい。中東とは違った「これぞアウェー」という感じだった。

 異様な雰囲気で始まった試合は、序盤に岡崎のゴールで日本が先制した。キリンカップの流れでこのまま快勝ペースかと思われたが、その後は深い芝の影響なのかパスワークがやや狂い、ミスも手伝って体力を奪われたのか、日本の足が鈍る。

 そしてアジアクオリティのジャッジ。この試合を支配したのはレフリーだった(コントロールではなく支配)。日本にはこれでもかというぐらい笛を吹くが、ウズベクに対しては甘め。これで日本が後手に回ったのか、セカンドボールをなかなか拾えなくなった。拾えたとしても、パスミスなどでリズムを作れず守勢に回った。ウズベクの猛攻を凌ぐ日本だったが、終盤に長谷部にレッドカード・岡田監督退席。長谷部に関しては、目の前のアシスタントレフリーが特に反応していないように見えたが…

 結局はウズベクの宇宙開発に助けられて無失点、虎の子の1点で勝利した。

 死に物狂いで迫る真剣なアウェー戦で、猛攻を受け続けても勝ちきったというところは好材料だろう。しかし前述のように(宇宙開発)ウズベクが粗いチームだったのも確か(これまでの日本は“そういうアジア勢”に終盤やられてきた)。世界レベルだと、どれほどの迫力があるのか。

 アウェーでの勝利を告げる笛は、まさしくW杯への挑戦開始を改めて告げる笛でもある。ベスト4という突飛かつ現実感を感じることもできる絶妙な目標を、選手がどう捉えているかわからない。ただ、本当に「世界を驚かせる覚悟」があるのなら、観る側もこれから1年は厳しい見方が必要だろう。

 3位が懸かる“マジ”カタールに対しては一蹴、完全な消化試合で練習試合気分のオーストラリアに対しても勝利は必至(そうでないなら、なおさら負けられない)。9月はアウェーでのオランダ戦(他にガーナ戦、10月国内スコットランド戦)が予定されている。ここである程度、日本のポジションがわかるだろう。その後は国内ではなく、可能な限り敵地または欧州に赴いて、出来るだけ状態の良いチームと対戦するべきだろう。そして国際マッチデーに行われないアジアカップ予選をどう扱うか。

 岡田監督・協会は、残り1年の戦略をどう練るのだろうか。
Category : スポーツナビ+ブログ  [2009/06/09(火) 00:00] | TrackBack:0
 2009年のAFCチャンピオンズリーグは序盤の2節を終えた。レギュレーション変更によりグループステージ突破は上位2チームになった。しかしノックアウトステージ1回戦(ラウンド16)は1位チームホームで1発勝負なので、1位突破が有利なのは言うまでもない。状況によっては同じ国同士で潰しあうことになる(AFC公式サイトの日程がそのまま実行されれば)。

 まだまだ先の読めない状況なのに、ラウンド16進出を睨んでみる。ドローにより、3・4節の日本4チームはすべて日中韓以外のチームと対戦する。アームド・フォース(シンガポール)と対戦する鹿島、スリウィジャヤ(インドネシア)と対戦するG大阪は取りこぼし無しを想定、頭一つ抜け出して、また鹿島は勝点で並んで5月の中韓勢との1位を懸けた激闘に備える。名古屋と川崎はオーストラリア勢と対戦、上述2チームのように計算できる相手ではないので、Jリーグと並行して苦しいチーム運営を強いられそう。

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Category : スポーツナビ+ブログ  [2009/03/18(水) 23:30] Comment:0 | TrackBack:0